ドライマウスというのは、お口が乾いてしまっている状態を言います。
本来、唾液で湿っているのが当たり前の口腔内ですが、さまざまな原因によってお口が乾いてしまうことがあり、お口の中にあまり良くない影響を与えます。
今回は、ドライマウスについて、その原因、症状、対策などについて見ていきましょう。
ドライマウスによって起こる影響
ドライマウスは、加齢とともに多かれ少なかれ起こってくるものですが、特に最近では若い人にも増えているという報告があります。ドライマウスになると、口の乾きだけでなく、次のようなトラブルに見舞われることがあります。
虫歯や歯周病
唾液は口の中を洗浄したり、食後に酸性に傾いた口の中を中和したり、殺菌したり、といった役割を担っています。その唾液が減ることにより、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
口の中の痛み
唾液には粘膜の保護作用もあります。それがうまく働かなくなることで、お口の中が傷つきやすくなり、粘膜や舌がピリピリ痛むという症状が起こりやすくなります。
嚥下困難
お口に唾液が十分にないと、食べ物をうまく飲み込むことができない、嚥下困難を起こしやすくなります。
味覚障害
味覚は、唾液に味成分が溶け込み、舌の細胞が感知することで認識されますが、唾液が少ないとそれがうまく行われなくなります。
ドライマウスの原因
ドライマウスになる原因として言われているのは、加齢、タバコ、アルコール、更年期障害、薬の副作用、口呼吸、ストレス、食生活や生活習慣の乱れなどです。
近年増えている若い人のドライマウスの原因としては、軟らかいものばかり食べてあまり噛まなない食生活、スマホやインターネットの使用であまり喋ることをしなくなり、口を動かさなくなったこと、などが指摘されています。
また、口呼吸も大きな原因としてあると考えられます。幼い頃からのアレルギー鼻炎などにより口をぽかんと開けたままの状態が続くと、歯並びや骨格に影響し、口呼吸が日常的になって口が乾いてしまうのです。
ドライマウスへの対策
ドライマウスを防ぐためには、なるべく唾液を出すこと、口を開けたままにしないこと、が大事になってきます。具体的には、「よく噛む」「よく喋る」ことを普段から意識し、ストレスを溜め込まない、タバコやお酒は控えめにする、と言ったことを実践すると良いでしょう。
口を開けたままにしないためには、歯並びを悪くしないことも大切ですので、矯正治療も考慮に入れてみられることをお勧めします。